キャバ嬢をしているとお客様からお誘いを受ける事がありますよね。それが同伴ならとても嬉しいものでが、そうではなく「今度、二人でどこか行こうよ。」という、いわゆるプライベートのお誘いの場合。これは正直に言ってとても面倒です。「なんでプライベートの時間を割いて、あなたと会わなきゃいけないんですか?」と思ってしまいますよね。
お給料が出ないのにプライベートの時間を割いてお客様と会うのは嫌ですよね。また、それだけでなく今後のお仕事に悪影響になることもあります。それは、お客様がお店に来店されなくなってしまう可能性があるという事です。キャバ嬢がお店の外で会ってくれたら、お客様は、わざわざ高い料金を払ってキャバクラに飲みに行く必要が無くなる為ですね。
また、お客様の中には“お金を使わずにキャバ嬢を落としたい”と考えている方もいらっしゃいます。そういうお客様は、他のキャバクラでも手当たり次第に口説いていたりします。下心いっぱいで、キャバ嬢なら誰でも良いという考えなのです。ですから、簡単に誘ってくるようなお客様にはお付き合いする必要は全くありません。笑顔で、丁重にお断りしましょう。
ただ、何度もお店に来て下さっていて、いつも指名を入れて下さるようなお客様の場合は、アフターとしてお食事等にお付き合いしておくと良いでしょう。それでも、毎回お誘いに乗るというのは考え物です。何度も外で会ってしまうと「この子は、お店に行かなくても会ってくれる。」と思われてしまったり「ヒマなのかな。」と思われてしまいことも。そうなるとそこからお店に来てもらえるように仕向ける事が、だんだん難しくなってしまうのです。ですから、むやみに外で会う事は控えるべきです。お誘いを受けたら、数回に一回の割合でお会いするのが良いでしょう。
お誘いを上手く断る為には、コツが必要です。昼間に仕事をしている、学校に通っている等、理由は何でも良いのです。「忙しくて本当は会いたいけれど時間が無い。」という事をお客様に理解して頂く事がポイントになります。きちんと印象付ける事で、お誘いを断る時にお客様を傷付けずに済みます。さらに、時々会える時間をより貴重なものに感じて頂く事ができるのです。
「今日は、同伴はしないよ。」と言われてもいつも良くして下さっている常連のお客様なら、お食事くらいはお付き合いしても問題は無いでしょう。そこから急遽、同伴に持ち込む事もできるかも知れません。もうそろそろ出勤しなければならないという頃に「もうお店に行かないと…。もっと○○さんと一緒にいたいけど。」と、さり気なく言ってみましょう。上手くいけば同伴に繋げる事ができますよ。それでも「今日は無理なんだ。」と言われたら、それ以上は何も言わないようにしましょう。引き際も重要です。ただ、いつも「同伴はできないからね。」と仰るお客様の場合は、今後外でお会いする必要はありません。
お店の外でお会いする場合は、お客様によって対応を変える必要があります。ただ、外でお客様と二人でお会いするという事は、お店のスタッフも近くにおらず、危険な目に遭う事が全く無いとは言い切れません。お客様もやはり男性ですから十分な注意が必要になります。自分の身を守る為にも、まだよく知らないお客様と外で会う事は避けましょうね。
キャバクラで働いていると、お客様に口説かれてしまって、「どう対応すれば良いのか分からない!」と困ってしまう事はよくありますよね。
まず、出会ったばかりのうちの口説きは、お客様の一種の挨拶のようなものである場合が多いのです。外で会いたがるお客様と同じく、他のキャストにももれなく同じ事を言っていたりします。“下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる”と誰か上手く口説ければ良いなくらいの考えです。ですので、この段階では口説き文句を真剣に受け取る必要はありません。かと言って、適当にあしらうような事をしてしまうとお客様の気分を害してしまいます。その場の雰囲気も悪くなってしまいますよね。
ここは笑顔で、「○○さんのような素敵な方にそんな風に言ってもらえるなんて、嬉しいです。」といったように、お客様の事を褒めながら、上手く返しておきましょう。そうすれば、お客様の“男のプライド”を傷付ける事なく、雰囲気を壊す事もなく、その場を上手く切り抜ける事ができます。
その後も何度もお店に通って下さり、お金も使って下さったお客様が口説いてくるような場合は本気で口説いてきているのかも知れません。そんなお客様に対して、はっきりと断るような事をしてはいけません。お客様は、あなたに振られてしまったと感じ、プライドも傷付き離れていってしまいます。本気で口説かれているかも、と感じたらあなたも真剣に向き合う必要があります。向き合えと言われても、はっきり言って面倒ですよね(笑)
しかし、これは大きなチャンスなのです。お客様の事を一人の人間としてよく知ろうとし、良い所を見付け、褒めるようにします。それと同時に、お客様からもキャバ嬢としてという見方から一人の女性、人間として見てもらえるようにしていきます。お客様が応援したくなるような女性像を印象付けます。
つまり、男女の関係というよりも、お互いに人として尊敬できるような、人間同士の関係を作っていくのです。しかし、そうしてお互いを知っていくうちにも、お客様が痺れを切らす時がいつかは必ずやって来ます。そのお客様によって期間は変わってきますが、「いつになったら、ちゃんと付き合ってくれるんだ?」と言ってくるでしょう。その時は、「あなたの事は好きだし、尊敬もしています。でも、付き合う事はできない…。」という事を伝えます。この時、お客様が納得してきっぱり諦められるようなそれらしい理由が必要です。「私は寂しがり屋だから、きっと忙しい○○さんの事を責めたりしてしまう。そうやって嫌われたくないから。」などです。もちろん、この理由はお客様によって臨機応変に変えなければなりません。
これは、とても難しい事です。ここで離れてしまうお客様も多いでしょう。その場合は、仕方が無いと割り切ってしまって良いのです。一人のお客様に振り回されていると、他のお客様への対応が疎かになってしまいがちです。これは効率的ではありません。 中にはそれまでのように頻繁ではないにせよ、またお店に来て下さる方も出てきます。ここまで来ると、お互いに人間性を重視した関係を築けているので、長いお付き合いができるようになるのです。また、「身体の関係は絶対にもたない!」と自分の中で決め、意志を貫く事も大切です。
お客様をあしらって済ませてしまう事は簡単ですし、もちろんそれが間違いでもありません。しかし、それだけではお客様を掴む事は難しいというのも事実です。